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収益物件減価償却のリスク・デットクロスとは?

収益物件売却の観点からのデットクロスの考え方

収益物件のデットクロスとは

収益物件で不動産経営をされている方であれば、「デットクロス」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

デットクロスに陥ると、帳簿上は黒字でも事業が成り立たなくなる恐れがありますので、その意味と回避策をしっかり理解しておくことも大切です。また、収益物件の売却を検討するタイミングとも関係が深い事項ですので、この観点からも説明いたします。

デットクロスとは

デットクロスとは、「減価償却額」より金融機関から借り入れたローンの「元金返済額」のほうが上回る状態のことをいいます。

デッドクロス図

不動産経営では、金融機関から借りたローンについて、利息分の計上はできても元金返済額は計上できないことになっています。そのため、帳簿上では利益が出ていても、その利益にかかる所得税や元金返済額の支払いが圧迫し、キャッシュ(手元資金)が残らないという事態に陥ることがあるのです。

これが常態化して、資金不足に陥ることを「デットクロス」といい、最悪の場合、黒字倒産という事態を招くことになります。

減価償却費と元金返済額の関係

帳簿上で元金返済額は計上できなくても、減価償却費は計上できることから、「元金返済額=減価償却費」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに減価償却は、鉄筋コンクリート造であれば47年など法定耐用年数で分割して支払っているため、元金返済に似ている感じがします。

しかし、減価償却が適用されるのはx建物のみであり、収益物件と相続税の関係土地に関しては計上できません。

一方、元金返済額には土地の価格が含まれていることはもちろん、ローンの支払額に占める元金返済額の割合は年々増えて(=帳簿に計上できる利息分は減って)いきます。

こうして、経費として計上できない資金の支出が多くなり、減価償却額を上回る。それが「デットクロス」の怖いところです。

デットクロスを回避するために

デットクロスを回避するには、キャッシュ不足にならないこと。つまり、金融機関から借りたローンと減価償却をコントロールすることで、手元資金の支出を抑えることがポイントとなります。

収益物件の売却・買い替え

法定耐用年数を超えた収益物件には、減価償却費の計上ができませんので、早々に売却することも一手です。

売却をせずにデットクロスを回避するためには、減価償却できる新たな物件を購入する方法もあります。なお、新たな物件を購入する際には、残存期間が長く取れる物件のほうがいいかもしれませんね。

シミュレーションをして売却時期を検討する

デットクロスを回避するには、減価償却費とローン返済額のシミュレーションを適宜行い、出口戦略を入念に立てることも一手です。

減価償却費や元金返済額と利息は、ある程度の期間は予測できるものですから、予測は立てやすいと思います。また、デットクロスに陥ることが予測されたら、売却の時期でもあり、新規に物件を購入するタイミングともいえます。

余裕を持った資金計画を立て、出口を見据えながら不動産経営を進めていくことがデットクロスを回避できるポイントなのです。

当サイト監修
富士企画株式会社・株式会社クリスティ代表取締役 新川義忠

富士企画株式会社

新川 義忠_代表取締役

1972年、福岡県生まれ。収益物件の売買や運用を専門に取り扱う不動産会社、富士企画株式会社代表取締役、株式会社クリスティ代表取締役。現在までに3000件以上の物件売買に関わり、テレビ出演などメディアでの露出も多数。著書に『万年赤字物件を驚異の高値で売る方法』(幻冬舎)、『出口から逆算する“プロ”の不動産投資術!』『物件サポート3500人!事例で見る“勝ち組み大家”の法則』(ごま書房新社)。趣味のサーフィンは20年以上。

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